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3.『般若心経』の意味とその世界

 

法隆寺の名前が出ましたが、奈良時代以前の創建になる南都七大寺にはもともと山号はありません。法隆寺にはインドに残っていない『般若心経(はんにゃしんぎょう)』のサンスクリット写本が伝わっています。
『般若心経』の三蔵法師玄奘による漢訳はさすがに名文で命の呼吸をとらえており、多くの人々にヒットし暗誦され写経されてダントツの人気を誇っているだけのことはあります。
  またこのお経は私たちに身近な観音さまが教えてくださっており、本文のみ全部でわずか262文字と、お経の中では一番短くてとっつきやすい。「あれもしたい、 これもしたい」と思いははやれども、生活で疲れ果てて息も切れ切れ、体がついてこない私たちのありさまを仏さまはご存じです。この簡潔さをもって観音さま が私たちに歩み寄ってきてくださっているのです。
欲張らずに(「少欲知足」)このお経だけを短期間のうちにカッチリとマスターするだけでも十分です。次に玄奘と中村元博士の翻訳を基にして、心経の翻訳をお示しします。

 

『般若心経』の意味(抄訳=抜き読み)

  見守っている菩薩が深く智慧の完成を修行していた時、存在の諸要素は空と見抜き、舎利子達の苦は除き救えると見抜いた。
  舎利子よ、物質現象には実体が無い。実体無きものの現れが物質現象である。感覚も表象も意志も知識も実体無く、実体無きものが受想行識として現れている。
  すべての存在が空の器の中なのだ。生じも滅しも増しも減りもせぬ空。穢れでも浄でもない。こだわるな、分析に耽るな。悟らむ人よ、智慧の完成を拠り所とし心捉われるな、恐れ有りとも無しとも思わねば去る。
  誤った想いから脱して永遠の平安に入るよ。目覚めた人は智慧の実践を念じ永遠の大きな悟りに入る。厳かに唱えよう――「彼岸と往還する全き人よ悟りよ、幸あれ」と。

 

 

『般若心経』の要点

  般若心経はひと言で言えば、「お釈迦様のシャーリプトラ(舎利子)に対する語りかけのエンパワメントの応援歌、ラップ」なのです。
  段々と高まり、拡がり盛り上がってってゆき、最後は良い意味で、唄に酔うのです。
  最初の「舎利子」、これが呼び掛けです。 このお経も詠(うた)われているのです。 「色即是空」というツカミが冒頭近くにあり、それをはさんでもう一度「舎利子よ」というリフレインがあり、「無」「無」「無」......の反復で心地良い法悦(抜苦)をもたらす長いラップが続き、突然、「ボサツ」と呼ばれます。
  すなわち「菩提薩埵(ぼだいさった)」と。 目が醒めます。 自分は舎利子と呼ばれて、弾き語りを聞かせてもらっていたのではなかったか? 次にはなんと「三世諸仏」とまで言われるのです。 ここら辺りが盛り上がりのサビです。
  「舎利子」はどこへ行ってしまったのでしょうか。 成仏したのです。 シャーリプトラへのお釈迦様のラップは、いつの間にか、大きく深く拡がっていたのでした。
  舎利子は、仏に成るべき「菩薩」として大切に呼び直されているのです。 更には「三世諸仏」として上昇してゆくのです!
  行く先は彼岸でしょうか。私はそうは思いません。お経の末尾、唄のシメ、は重く厳粛で荘重です。
  極楽と地獄の軽重・区別など「無」だったのではありませんか。 舎利子は、そして成仏すべき私どもは、往相回向・還相回向を融通無碍に行うのです。

2011年 勤労感謝の日 更新