[第Ⅴ部]
◆【結び】 “All things are double” (Proverbs mine).
リラックス法の話をしているのに、なぜ興奮剤のお茶や戦いの話にそれて行くのでしょうか? 私の答えはこうです――「万事・万物は二重構造で出来ている」から。 「コーヒー・ブレイク」と言い、「お茶で一服」と言い、「一服の茶」の裏に利休の死があり、「喫茶去(きっさこ)」がもてなしの禅語となり、また、シェイクスピアの殺りくの悲劇を鑑賞し、韓流(はんりゅう)ドラマに泣くことが皆の娯楽となり、「痛みのキリストは安息日(休日)の王」であり、釈迦の入滅涅槃図を皆があがめるのです。 釈迦入滅の仏像を「寝仏」と呼べば平安でしょう? 人の命は紙の裏と表、生死一如(しょうじいちにょ)なのです。 悪玉ストレスもあれば、善玉ストレスもまた、あるのです。
「相手は最も強いときに、最も弱い」という言技を私は造りました。 もちろん、恐ろしくもありがたいパウロの言葉―― “Just on the time I am weak, then I am strongest.” を modify したのです(2 Co 12.5 -10)。
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肝心なのは、散歩や買い物への道すがら、「般若心経・「正信(念仏)偈」」を口ずさむ鼻唄行者に成れれば、お大師様と、ならずとも「同行二人(どうぎょうににん)」の境地を歩いていることになり、孤独感は薄れることでしょう。
◆ 読経療法の「偈(げ)(=まとめの歌)」 ◆
命終の星、 超新星 として生るる
仏の子、 エキュメニズムに集え!
* 星は、一生を終えると、超新星になると言う。
さめじまあきお作
(2011.7.7初版;同12.10改訂)