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7.納得の段階――四苦八苦の一生と無限の時空

お経には意味があります。すなわちお釈迦様の教えです。法事などでお坊様が故人にお経をあげてくださり、それを丸ごといただいてもありがたいことなので、仏像を拝むようにお経を拝んでもよいのですが、意味を知らずにいるのはもったいないことです。意味を知ったとき、お経は「ひと粒で二度おいしい」と言えましょう。お経の意味を勉強する機会も設けるとよいでしょう。

「読書百遍、意おのずから通ず」という諺がありますが、残念ながらお経に関しては「読経百万遍、意おのずから通じず」であると言えましょう。「お経の意味を理解したい」という方には、前に述べました岩波文庫の仏典の日本語訳の他にも、NHK学園の通信講座に「仏教入門」「大乗経典」などのいくつかのコースがあり、インターネットで申し込めます。

「あきらめる」という言葉は、元来仏教から出た言葉です。「今のこの私の耐えがたい苦しみ(苦諦(くたい))も、色さまざまの原因と条件(因縁)がたまたま寄り集まり重なり合って生じた(集諦(じったい))色即是空のほんの仮りそめの、ただひととき(一刹那(せつな))のものにしか過ぎないのだ」と明らかに見定め、苦しみを滅して乗り越える(滅諦(めったい))。「あきらめる」とは「明きらめる」という意味から、悟り澄まして諦念の道に至る(道諦(どうたい))という意味が派生したものです。これは「四諦(したい)」(4種の真理)といって難しいですが、初期仏教以来の肝心な教えです。

刹那の反対が永劫です。永劫のうちの「一劫」とは「浄土三部経」の一つの『無量寿経』によれば、天から3千年に一度天女が舞い降りて来て、40里四方の大岩を羽衣の袖でそっとひと撫でしては天上に帰り、それを繰り返し繰り返しして大岩が磨り減って消えてなくなるまでの、途方もなく長い時間のことです。ちなみに落語に出てくる世界一長いめでたい名前の「じゅげむ寿限無五劫の擦り切れ……」はこの『無量寿経』のエピソードに由来しており、「寿命が無限である」という意味です。「阿弥陀」とは、「無限(無量)の」を意味するサンスクリット語「アミター」の音写です。

宇宙の無限の時空に比べれば、悩み苦しみ思い煩いに満ちた四苦八苦の人の一生も、ほんの一瞬の小さなことにしか過ぎません。

私は山登りをし、満天の星空というものを知っています。大きな宝石箱をひっくり返して夜空一面に宝石をぶちまけたような、手に触れんばかりの荘厳なおびただしい数の光り輝く星々! 今の都会っ子は大気汚染と光害のために星空を知りません。幼い時に畏怖(いふ)を誘う大いなるものに触れておくことはとても大事なことなのに、星空のかわりに見せられるのはライトアップされた東京タワーや大阪城や瀬戸大橋ばかり。これでは傲慢に育ってしまってもしようがありません。日本の将来が心配です。

ドイツの有名な哲学者カントは言いました――「私にはそれを前にすると大いなる畏怖と敬虔(けいけん)の感情を喚び起こされる聖なるものが二つある――満天の星空と、私の内なる道徳律とである」と。

大自然という言葉は死語になりました。科学技術が発展肥大し、自然は壊れやすいプチ自然として囲い込まれてしまいました。インドやアフリカの人々がマイカーを運転し、エアコンを使う時代が来ています。地球温暖化は最悪の状況になります。「山川草木悉有仏性(さんせんそうもくしつうぶっしょう)」という考え方が中国の後期天台宗に生まれました。及ばずながら、今私たちができることを考えたいものです。資源を争い求めてこの世がますます荒(すさ)んでゆく、にもかかわらず少なくとも心ある者たちだけは仏ごころを守り続けることです。

◆ 「人類の滅び1秒でも遅らさむ」――翳(かげ)る日のありわが欲望の
(さめじまあきお作)

(環境省の地球温暖化防止キャンペーンに当院は参加しています。)




[↑バナーは、環境省「ライトダウン・キャンペーン」HPへの、「鮫島こころクリニック」(心療内科・精神科)からのリンクです。]